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スノードロップ(待雪草)についてもう少し詳しく調べてみたくて、『折々の花 神の植物誌』(浜崎浩 八坂書房 1982)で調べてみた。スノードロップが日本に輸入されたのは、明治時代なのだそうです。 一方、欧米では待雪草は古くから愛好されていて、春の初めの訪れは待雪草の咲く時分とされており、わが国における梅のような地位を占めている。フランス語ではペルス・ネージュ(perce-neige)と呼ぶが、これは文字通りには雪割草の意であり、雪消の花であることを物語っている。そのほかこの可憐な草花に関する詩歌、伝説、挿話も多い。二月二日の「聖母のお潔めの祝日」(現行の教会暦では「主の奉献の祝日」)、いわゆる英語でいうキャンドルマス(聖燭節)に捧げて、「聖なる処女に向かって、かぐわしい花園から最初に微笑みかける花」と賛えられたのもこの花である。おそらく同様の感覚から、古来「聖母の小蝋燭」(Mary's taper)とも呼ぶ。そしてこの祝日は、聖母が身を潔め、生後四十日の幼子イエズスに宮詣をさせた日とされ、この日教会では一年中に使う蝋燭を祝別し、女たちが蝋燭の灯をともして行列をしたという。イングランドの西南部には、この日待雪草を鉢いっぱい摘んで家の中へ持ち込み、家の白い潔めを与える風習もあるという(『花の文化史』春山行夫著・雪華社)。 この時節の北の国々の雪白の山野、蝋燭の白さ、聖母の清らかさ―こういったものが人間の意識の深奥でひそやかに触れ合い、「待雪草の純白の王領」を形成しているように感じられる。 日本における梅のような存在で、聖母マリアゆかりの、雪消の希望の花ということを知って、スノードロップ(待雪草)のことがとても好きになりました。 この本は、時々紐解いていつもなにがしら教えを受ける大切な本の一冊です。著者の浜崎氏については詳しいことはわかりませんが、参考のため略歴を記しておきます。 浜崎浩(はまさき ひろし) 1936年、長崎県人を両親に福岡市に生まれる。本籍地、長崎県西彼杵郡西彼町宮浦郷。2歳で父出征のため長崎県に帰り、中学2年生までを同県下に過ごす。1962年、東大文学部仏文科、同新聞研究所研究下卒業。 NHK国際局欧米部。短波による海外向け放送《ラジオ日本》の仏語部門を担当。所属、日本植物友の会、キリシタン文化研究会。 |
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