magnoria

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 野崎歓

<<   作成日時 : 2007/10/02 17:30   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

 この前の日曜日の夜、週刊ブックレビューの再放送を見ていたら、ちょうどフランス文学者の野崎歓さんが出演されていた。野崎歓さんのことは以前から、堀江敏幸さんと対談をされたりしているので何となく関心はあった。でもどんな方かよくわからないまま、特に関心を持つことなく日々を過ごしていたのだけれど、今「春秋」に「文学の子ども」という連載をされていて、2007年5月号(No.488)に私が子どもの頃に読んだユゴーの「ああ無情」を取り上げていたので、ああこの人はもしかして児童文学にも興味があるのかな?と興味を感じたのだった。
http://www.shunjusha.co.jp/magazine/491/
それから、図書館で「五感で味わうフランス文学」(白水社 2005)という本を見つけて、こういうとっつき安いフランス文学案内を書いてくれる人っていいなと思っていた。
http://www.nhk.or.jp/book/review/index.html
 テレビで見た野崎さんはインターネットで写真を見て想像していたのより、ずっと感じがいい学問に対して真面目そうな方だった。とにかく選書が良かった。まず四方田犬彦さんの詩集「人生の乞食」(書肆山田」と、「ユーリーとソーニャ―ロシア革命の嵐の中で」(アンリ・トロワイヤ著 山脇百合子訳」( 福音館書店 )。四方田さんの著書はたくさんあって、私はほんのちょっとしか読んでいないのだけれど、すごく好き。私が若い頃から大切にしている本の著者の夭折された比較文学者の弥永徒史子さんと親しい友人だったということもあって、勝手になんだかすごく身近な人のように感じている方なのだ。
http://magnoria.at.webry.info/200704/article_50.html
四方田さんは身の危険のある紛争地帯をずっと歩いてこられた方のようで、書斎に閉じこもっている学者さんとはやっぱりスケールが違うなと思う。 「ユーリーとソーニャ」はアンリ・トロワイヤを児童文学者の山脇百合子さんが翻訳して福音館から出しているというのがちょっとびっくりだった。
 一番興味を感じたのは、野崎さんが詳しく解説された「父さんの銃」(ヒネル・サレーム 田久保麻理訳 白水社)。この本は、イラク生まれのクルド人であり現在はフランスを拠点に映画監督として活躍する著者が、故郷での少年時代を綴った自伝的小説。著者は子どもの頃にクルド語ではなくイラク語で学校教育を受けて全然理解できなかった苦しさを体験しているし、クルド文化の弾圧の中、異文化を接取する中で逆にしだいに民族の誇りに目覚めていく様子が描かれているという。悲惨な体験の中にあっても希望を失わなわずに生きていく逞しい姿というのは私も理解できるし、日本人の私も発達障害でほとんど授業も世の中の会話も理解できなかったのでその苦しみも想像できる。そして、日本は要するに明治以降は薩長中心の歴史教育がされてきて、私達幕臣側の歴史は教科書ではほとんど知ることができなかったし、政府の地方蔑視の背策はクルド弾圧にも通じる部分があると私は思うのだ。最近、静岡や愛知といった幕臣が強制移住させられた地方に活躍している人が多いと思うのは私の気のせいだろうか?とにかく野崎さんは本を読むことの限界ということを言われていたけれど、そういう危機感があるというのがいいと思った。
http://d.hatena.ne.jp/mari777/20070615/1181929182
http://nancix.seesaa.net/article/1894344.html
 角田光代も出てたけれど、なんとなく魅力がなくなってた感じ。著書そのものは「古本道場」くらいしか読んだことはないけれど、以前はテレビや書評なんかを読んでピュアな感じがいいなと思ってたのだけれど、かわいいとおばさんが同居している感じで、大人になれてないなーという印象。やっぱり文章を書く人は、人間として魅力がないとダメなのだなあ〜と改めて感じたのだった。

設定テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文