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<<   作成日時 : 2006/02/15 22:17   >>

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友人から薦められた田中貴子の「悪女論」を読んだが、第3章の「竜蛇となった悪女」は道成寺の伝説について書かれたものでとても興味深く読んだ。
中世日本仏教の教義の枠内では基本的に女性が成仏することはできないとされているのだが、例外として「法華経」に説かれた竜女成仏があるという。これは、海竜王の八歳の娘が文殊菩薩の眼前で悟りに達することで、女性の肉体では成仏できないので竜女は男性の体となって成仏を果たすのである。嫉妬や憎悪に振り回される愚かな女への救済は、年少であること、女性の身であること、畜生に生まれたことという三重苦を背負った竜女の成仏という形で成就されるのだ。論文ではこれを「道成寺縁起絵巻」「日高川草紙絵」「華厳縁起絵巻」を題材に詳しく読み解いていくのだが、「日高川草紙絵」では三井寺の賢学が自分が遠江国橋本の宿の長者の娘と契りを結ぶ運命にあるという神々の話を聞いてしまい僧侶としての行を全うするために娘が幼いうちに殺してしまおうとするが、傷を負いながら命を取りとめた娘と十数年ののちふとしたことから契ってしまい、真相を知った賢学は娘を捨てて紀州へ立つが、後を追い日高川に入って大蛇に変身した娘は道成寺の鐘に隠れた賢学と共に川に沈むという内容だ。娘が殺されそうになるというのは、大佛次郎の「湖上の姫 桜子」で桜子が暗殺されそうになったという設定に似ている。ここで遠江国橋本の宿の長者の娘が登場することがとても興味を引くのだが、遠江国橋本の宿とは浜名湖の南にあったようだ。そして宿の長者は遊女の家の長者でもあり、経済的に恵まれた長者の家は女系家族だという。ちなみに私の住んでいるところも江戸時代、太夫という遊女が住んでいたと先日の郷土研究会で聞いた記憶がある。
また海竜王とは法華経の竜女の父親で、海底に住む竜王は海上交通の守り神である。そして藤原宮子の住んでいたのも海竜王寺である。ついでに言うと私は辰年生まれである(笑

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